香露 純米吟醸

もう忘れたしまったが、テレビ番組で吟醸酒の発祥・・って事をやっていた。
その内容が、この香露という酒にまつわる謂れ。
要は必要とされる酵母と醸造法。
米があればすぐ酒が作れるわけでもなく、酵母があれば酒になるわけでもない。
特に吟醸酒の醸造には、その酵母と温度管理が肝になってきたりするようだ。
何が元祖で本家か?論争というのはいろいろな業界に存在する。
吟醸酒も「元を正せば◯◯◯が最初」なんて話も出てくるだろうが、多くは偶然で再現性が無かったりするだろう。
日本全国の各酒蔵には「保存酵母」と呼ばれる、おそらくその蔵に住み着いている特徴的な酵母を指すのだろう。
考え方はいろいろあれど"元祖吟醸酵母"と呼べるのが、この香露の醸造元の熊本県酒造研究所の保存酵母から分離されものだ。
ここにも元を正せば、という話もあるのだがそれはさておき。
近年と云うよりはしばらく前から、流通自体はもう何十年以前から普通に流通していた吟醸酒。
およそ30年以上昔、かなりの郊外といっていいとこ、西武新宿線小平駅前の居酒屋で飲んだ八海山が初めての吟醸酒。
美味いって〜のはこう云う事かっ!ってくらい旨かった!
ただ、人間つ〜生き物はバカだから、1度目は感動しても2度目にはもう慣れちゃってるんだよね。感動が薄くなる。
しかし、ブームのように注目されるようになってからは20年くらいってとこか?
ウイスキーやビール、ワインなんかは結構ブームになってありがたがられたが、酒はどんどん追いやられる。
昔、姉たちが父親が酒を飲むと「臭い臭い」と言って嫌ったっけ。
その頃のオヤジが飲んでた酒は何モノだ?
醸造アルコールは当たり前として、とんでもないモノが入ってたんじゃねぇか?
日本酒業界が「どげんかせんといかん!」と、一部の蔵で本腰を入れ始めてできたのが日本吟醸酒協会か。
今に至るまで、年二回ほど有料だが吟醸酒を楽しむ会だとか、主催が違うと思うが古酒の会などを開催。
10数年前から参加しているが、年々集まりがすごくなってている。
さて、この香露の肝心の飲み口は・・・
近年の吟醸酒ブーム以降、特に海外でブームに乗ってから吟醸酒に変化が起きたように思う。
花の香りのような華やかにすっきりとした飲み口。
それは良いのだが、妙に甘い吟醸酒が増えた。
女性向けなのか何なのか?
純米酒より甘いなんて、って自分の場合は考え込んでしまう。
香露の吟醸酒は、香り穏やか甘み少なくすっきりとしながらコクがある。
最近の吟醸酒と比較すれば、穏やかだけど切れはなく、コクはあるから軽くない。
印象としては、やはりというか幾分"古さ"感じるか。
別の言い方をすれば、最近のモノが"味付け"し過ぎてるっていうか。
よく言えばクセが無く、悪く言えば個性に薄い感じの吟醸酒だから、常温に近いところよりキリッと冷やした方が飲みやすいか?
その方が、飲み口がハッキリしするすると行けそうだ。
Comment
コメントの投稿
Trackback
http://cloudcity-tokyo.me/tb.php/496-fc7b3876