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@酒とラーメンの日々

日記みたいな独り言

箸墓幻想 by TBS

沢村一樹版「箸墓幻想」の一コマ
箸墓幻想_01

原作の小説もそうだが、TVのドラマも30年近く前の杉下右京…もとい、水谷豊主演の頃から観ている。
唯一と云って良いのか分からぬが、観ていないのは篠田三郎版だけか?

同じ日に2回描く事も、浅見光彦絡みで書く事も初めての事だが、古くからのファンではある。
今回は、たまたま録画してあった「箸墓幻想」をディスクに落とすために編集中、まったく知らない人のだがブログの感想を読み、それなら自分もと思い立ち書いてみる。

本編をとやかく言う前に、前提として思うのは、2時間未満のTVドラマでぶ厚い方の部類に入る原作小説を映像化するのは無理なのだ。
過去の作品を観て来て思うのは、テレビの単発ドラマではどんなに上手に作ったところで、ダイジェスト版にしかならず結局は内容が薄まり原作とは違う話となるのは仕方が無い事。
本作にしても、最低連続5回くらいのシリーズにしなければ描ききれまい。

原作は、文庫本が出て直ぐ読んでそれ以来の事。今回のドラマに合わせて読み直しなどしていない。素直にドラマの出来がどうか?それを判断してみた。
原作を読んで数年、ほぼイメージが残っていないので新鮮なイメージで観る事が出来たが、結論としては駆け足の展開ながら良くできていたのではないかと云う事。
老境に差しかかった女性の妄執が、軽く往なされてしまうのも尺の長さからしかたが無い。
セリフと云うセリフが、要点だけ残しこれでもかと云う勢いで削り落とされているように思う。
脚本家も演出家も、相当に苦労している事に間違いない。
それでも、人の情感や思い…思い込みと自分勝手さ、若さ故の未熟さ等人生の難しさを感じさせる脚本にはなっている。

おそらく、年若かったり未熟な考えの人間には理解し難い部分が多かったと思える。
島本須美の代わりに、クラリスの声を当てられるような美声の松原智恵子や草笛光子の演技が光り、北村総一朗のぼくとつさもいい味を出していた。
箸墓幻想_02
今回のヒロインは、本シリーズには珍しく単なる花を添えるだけの役(写真左)。
通常、被害者遺族だったりするシリーズのパターンから外れ、若々しく陽気なキャラは別な意味で魅力的。
本来は、演技力を要求されない役所の"為保有里"役を無難にこなしていたと思う。
尺の都合か、光彦に迫るシーンは大幅にカットされ、本当に添え物になったのは可哀想か?

四十を超えて久しい沢村の卒業作には"地味"とも思う人がいるが、かえって地味ながら光彦のキャラクター性を良く出した作品になっていると思う。
光彦が"第二の父"とし慕う考古学者を、身勝手な、それも勘違いから発した妄執のために毒殺されたと云うのに、最後まで犯人を裁く態度を取れない優しさ…それを優しさと云って良いか分からぬが、ある意味警察が、裁判所が、社会が差し挟む要素はない。個が個を諭す情感がそこにあり、らしい決着だった。
まぁ、現実の社会としてはどれだけテレビを観ていても、情感を信じられるような殺人犯は万が一にもいない。だからリアルな感情としては「嘘っぱちな話し」としかならないが、それはそれ、お話だからね。こんな話があっていい。

結論として、短編小説以外は単発ドラマとしては長すぎて、ドラマを原作と比較して語ること事態が大間違い。別物として評価しなければいけないと云うことだ。
そんなテレビドラマの光彦役者として沢村は適任だった。
榎木のような変質的重すぎさは無く、辰巳のような大根でもない。中村のようなメリハリの無い演技ではないちょうど良さ。
本作をもって卒業の沢村に代わり、速水もこみちが光彦を演ずるそうだが、なんか落差が大きすぎるように思え心配!
これを機会にと云ったらおかしいが、フジテレビの方は演技力のある役者に差し替えてもらうわけにはいかないだろうか?
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日本酒とラーメンの食録を、たまに映画やその他諸々の事を自分の好き嫌いではなく客観的に記録して行くつもり。


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