SIGMA 19mm F2.8 EX DN Eマウント-2

以前書いた「SIGMA 19mm F2.8 EX DN Eマウント」の話しの続き。
しばらく使用してみて特に不足はないけれど、からと云って特に際立って高性能は感じない。
なので、特に解像度の違いが分かり易い近接撮影でメタルものを撮ってみた。
被写体は前回も使用したTIMEXのExpedition。
撮影条件は、蛍光灯スタンド下でモードはP、前玉まで20cm以下のクローズアップ撮影。
PC転送後はPhotshopによる白点基準の自動補正のみ。
同条件下で、コンデジでは一番長く使用しているNikon S600でも撮影してみた。
もちろん画像の撮影上の大きさも、厳密にではないが揃えてある。
トップ写真がSONY NEX5 + SIGMA 19mmによるもの。
下がNikon S600によるもの。

ちょっと観た目には、その違いはほとんど気付かない程度。
本来なら、APS-C DSLRサイズ(23.4×15.6mm)のNEX5の方が、1/2.33インチCCD(6.2×4.6mm)のS600より面積比にして約12.8倍も大きく、あらゆる意味で有利なはず。
ところが、ほとんど気付かない程度の違いなのだがよく観ると…
S600の方が質感描写が緻密に観える。
時計ケースの梨地の再現がS600の方がキレイなのだ。
文字盤中央部のうすい横線状のプリントも、上半分のハイライト部でS600の方がきれいな描写をしているように観える。
別の言い方をすれば、NEX5の方はラチチュードが狭いように思える。
SONYは今や、CCDあるいはCMOSの製造において最大手のメーカーのひとつ。
今回比較したNikonも、このS600は知らないが最新のデジ一眼はSONY製の最新素子を使用している。
NEX5はすでに一世代前の機種とはなっているが、そうしたSONYの製品の割に画質が良くない。
と云うのは、1/12.8の機種より描写力が劣るのは、今回の条件においてはレンズ性能よりも画像エンジンの性能、あるいはプログラムの設定と云った方が良いか…撮像素子やレンズの違いでは出ない差が出いるように思う。
現在一般的に分割測光と呼ばれ、それまでは画面上のごく一部分のみの明るさで露出測光していたものを、構図の上で有用な複数点で測光する多点測光(マルチパターン測光)を世界に先駆け始めたのがNikonだ。
AF性能面では、一時最強ライバルであるCanonにかなり水を空けられた感はあったが、カメラにとってAF以上に重要な測光面では、二歩も散歩も先を行っていた。
特に、ストロボ使用時の露出制御に関しては、Canonはおろか追随できるメーカーは無い。
そうしたNikonの露出制御技術および画像処理のノウハウに対して、ミノルタ買収だけでは追いつかない違いがあるのかも知れない。
そのデザイン、コンパクトさにおいて他には代えられない魅力がNEXシリーズにはある。
キットレンズである16mmF2.8は、描写力において問題外で出来うるならば使用したくない。
ツァイスの24mmは高過ぎる、純正の30mmでは画角が足りない、そう考えた時に選べるレンズはSIGMAの19mmしかない。
レンズ性能を試すつもりでいたが、思わぬ画像エンジン比較になった。
近接での金属被写体に対しては決して満足行く性能ではないように思うが、素子の大きさと画素数のバランスを考えれば、風景撮影等においてコンデジに対しかなりのアドバンテージはある。
デジ一を持って行きたいが、荷物が多くて無理と云う時にレンズを外し荷物の隅に押し込む。
NEXの生きる道は、こうした使用法なのかも知れない。
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