2011.12.10 皆既月食

昨日の10日、数年ぶりの皆既月食を観る事ができると云う事で、自宅屋上に厚手で表面が起毛されているレジャーシートとフリースケットを用意して、自身の身体はフリースにスエットの二枚重ね。半影食の始まりから部分食・皆既食、そしてその逆の行程とシチュエーションの全てが、天空の高度の高いところで見えるという好条件というのでそれなりに用意した。
使い慣れてるNikon D5000に、レンズはモデルチェンジで値下がりを待って買ったSIGMA 18-200mm DC OS HSMを用意。当日の直前気付くまで、友人に貸したFXの70-210mmF2.8もある事を忘れていた。少々古いレンズだが、結果とすればより大口径のこちらの方が、FXゆえにレンズ中央部を使えて開放から画質は良かったかも。手ぶれ補正は使えないけどね。
最近のデジカメ専用レンズは、高倍率を要求するあまり設計に無理が見える。特にSIGMAの場合、開放での周辺光量の低下がエグく、絞り込まないと後にトリミングが必ず必要になるケースが多い。レンズ周辺部の光量落ち込みの社内基準が、甘過ぎるとしか思えない。
ともかく、一ヶ月以上前から知っていた予定の割にはバタバタと用意して、半影食の始まるPM8:30前後と部分食の始まるPM9:45前後、皆既食始まりのPM11:05から皆既食最大のPM11:32過ぎまで冷え込む屋上に座り込んだ。
当初、屋上の「この辺ならいんでないかい…」と座り込んだ場所だと、最大食の頃に今は使用していないTVのアナログアンテナがビシッと画面に入り込んでしまう事に気がついた。
アワアワとシートを移動させ、カメラ三脚の向きを調整し直す。
バタバタとしながら、皆既食始まりのPM11:05頃撮影したのが上の写真。
D5000はDXフォーマット。要するにAPS-Cクラスのセンサーを搭載しているため、レンズの焦点距離は×1.5になる。よって、使用した18-200mmレンズは最望遠で300mmとなる。
結論からすると、やはり月を…例えば季節に合わせ、例えば十五夜の際に撮影しようと思ったら、FX換算で最低400~600mmくらいは欲しいか。それもF2.8からF4クラスが…中古でも新車でも自動車が買える値段だけどね。
実際の話しとして、随分以前に買ったパナソニLUMIXのFZ-30の場合、デジタルズームを×4にすると最大で1680mmという超々望遠になる。このレベルになると、画面から月がはみ出してしまうけどね…
ただ、デジタルズームと云うのは「画面の一部」を拡大して行くと事なのだが、感覚的には画質そのものも低下して行くと云う印象がある。古くフィルムカメラからバリバリ撮影していた人間には、ここで云うところのタイプの画質低下が生理的に受け入れられない。その他の操作系の粗雑さも手伝って、レンズ的にはアップで迫れると分かりながらFZ-30の出番は無かった。
経済的に持っていないレンズを、プロ御用達のレンタルショップに行ってまで使うつもりは無いけれど、貸したレンズはイベント前には返してもらおう。これが今回の教訓。
持っていないものは諦められても、所有物が必要な時に手元にないのは痛恨の出来事。
やはり、準備は事の起こる随分と前からやっておくものだ。
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