三代目 坂ちゃんラーメン大作戦 in 歌舞伎町

歌舞伎町に出入りするようになったのは、二十歳過ぎてすぐだからもう結構長いことになる。
足が遠のいたバブルの頃を界に、街の風景が様変わりして行ったのは最近のことのようにも思えるが・・・。
80年代の頃はまだまだ暴力団問題でマジ結構危険な街ではあったけど、実際のところはそれらの問題以上に風俗的すぎてつまらない街でもあった。
逆に、同様の雰囲気をもった池袋の北口側は、ラブホ街が衰退し現在あるような飲食街への変化の只中。
早くから綺麗になっていた東口同様に西口も普段使いとしての魅力が出てきた頃で、大規模再開発でまっとうなホテルや都の芸術劇場ができて新宿歌舞伎町よりはるかに魅力的な街になっていた。
街自体がドラマになったりしたしね。
足が遠のいていた頃・・テレビでも観た話だが、歌舞伎町の町内会?が主導し警察も手伝って暴力団追放の運動が盛んになったり。
コマ劇場の閉鎖による影響もあったか?根本的な街の再構築が始まったようにも見えたのだが・・・。
池袋では、風俗系の客引きにほとんど出会わなくなったが・・歌舞伎町にはまだいるね。目立つほどに。
昼間なら、エッチ系DVDの客引きなんかが複数かたまって、恥ずかしげもなく声掛けしてくる。
ちょっと裏に入ると相変わらず、世の中の動きをわかってない馬鹿がまだまだいるようだ。
今回行った「三代目 坂ちゃんラーメン大作戦」は、これらとは全く関係ない健全なラーメン屋だ。
街も協力してこれら健全な店が進出していけば、以外と早く猥雑な店は駆逐されていくようにも思えるが・・・。
エッチ系DVDの客引き兄ちゃんを、サングラス越しに「このアホウ」と睨みつけながら素通りし(笑
狭く長い路地の中間あたりの「三代目 坂ちゃんラーメン大作戦」に到着。
周囲には以外と飲食店も多い。同業の屯ちんや焼肉屋なんかもあったりするから健全化は近いかな?
裏路地のこの辺りとなれば夜営業が多く同業者向けの店かとも思える。
それでも現状、よほどラーメンが旨くなけりゃ2度と立ち入らない筋だなぁとも思った。
店は真っ白な下地に真っ黒な文字でズバッと店名が書かれ良く目立つ。
店頭にはでっかい灰皿も設置され、肩身の狭くなった喫煙者には嬉しいところ。
左側半分が厨房でカウンターのみの、店自体は良く見かける「鰻の寝床」式。
営業年数にも因るところだが、店内は比較的綺麗なイメージだし店員さんの応対も丁寧だから居心地は悪くない。
ただし、声が小さい・言葉がはっきりしない。
2種類選べるメニューから「ねぎらーめん」をチョイス。
券売機で別にトッピングをプラスしたのは良いのだが、何をトチ狂ってか「メンマ」のつもりを間違って「ねぎ」をポチッとな・・・(汗

末路は写真を見てもらいたいわけだけど、ここのねぎらーめんは青ネギのみで丼が緑一色・・・って、麻雀かい!?
麺と同量くらいの大量の刻み葱!
幸い、九条葱か九州の葱か?関東の葱のように辛くない助かった。
ただし、上記した通り「トッピングは盛り付けるとスープが冷めるので別皿で出します」との店員の声が聞き取れず何度聞き返したか。
そんなもん、わざわざ聞かずともそのままそうすればいい。
わざわざ「なんで盛り付けて出さないんだ」と怒る客もいないだろう。
一言で通じない言葉はわざわざ言う必要がない。
この店は完全に博多系ラーメン店。
とんこつスープはごく標準的で、臭みはなくとてもマイルド。
マイルドなのだが、これと言った特徴がない。
全ての味わいが平均的で没個性。ブラインドテストされても当てる自信がない。
トッピングがどうとか、と云うやり方ではなくスープにもっと個性を与えないとここの立地で勝負するには苦しいと思う。
麺もごく普通だから尚更だ。
JRはもちろん、西武新宿駅やメトロの3丁目駅からも決して近くない。
この店にたどり着く手前に旨いラーメン店は他にある。
2度目はやはりないだろうな。
そう思いつつ店を後にした。
つけめんTETSU in 所沢駅ナカ

仕事がらみの外出の帰りに乗り換えで所沢駅を利用。
新築なった所沢駅にも、駅ナカと呼べるコンコースができて久しい。
駅ナカと云っても10軒に満たない店しかないし、特にまぁ興味を覚える店はなかったので所沢駅はいつもは素通り。
と思っていたら、ある日観ていたGoogleマップの所沢駅のど真ん中「つけめんTETSU」との文字があるではないか!
考えてみると数件の食べ物屋が並ぶ一角は、所沢駅のコンコースの一番端。
4・5番線への階段の脇の一番狭い通路沿いにあったのだ。
ホームへ降りる階段の上屋に隠れて、単純に今まで気付かなかった!
ネットで評判等を調べつつ「いざっ、つけめんTETSUへ」と勇ましく!
ところが、そう勢いずくとなかなか機会が訪れにくくなる。
所沢駅利用が自分のご飯時でないとラーメン屋とてそうは入れない。
今回は早めの昼ごはん後6時間は経っているから小腹も減ってくる。
で、喜び勇んでお店に向かったのだった。
店は昼の部と夜の部で、メニューと云うかスープの種類を変えてるもよう。
昼は重めの「とんこつ魚介系」で、夜があっさりと「鶏(ガラ?)魚介系」となっている。
「つけめん」と店名にもあるが、初回はスープの素性を知るためにシンプルな中華そばを注文した。
店前の券売機で食券を買い、行列が無かったのですぐにカウンターに着席。

ほどなく待たされた感なく、中華そばが目の前に。
やや濁った薄めの醤油味のスープ。
麺は中細のストレートだ。
刻み葱のほか、トッピングはカイワレにナルト巻きと多めのメンマ。
チャーシューは追加で頼んだが、基本は一枚か?
厚目で脂身が多いが、味付けに過不足なく美味い。ビールの友としても最適か?
魚粉は載ってないから香りは弱目だが、レンゲでひとすすりは独特な節系の味わい。
普段の鰹節とは違う味わいなので、鯖等ほかの節の風味なのか?
節とは分かるが、それの正体が不明な魚介系。
悪くない個性を出している。
麺とスープの相性が良い。
これ一杯で満腹になる量でもないが、急場のしのぎとして満足出来る。
チェーン店の系列だが侮れない「ラーメン職人の一杯」的な満足いくラーメンだった。